お知らせ
先月はいくつかの大学の授業にゲストスピーカーとして呼んでいただきました。
毎回最後は質疑応答の時間があるのですが、これまで受けたことがない種類の質問を受けました。今日はそのことについて書こうと思います。
恵まれているが故の葛藤
「大学に入って子どもの貧困のことや、今回みたいなひとり親家庭の話を聞く機会が増えました。
自分はひとり親家庭でもなく、貧困でもない家庭環境で育ってきたのですが、そういう話を聞くたびに申し訳ない気持ちになります。
どのようにこうした気持ちに向き合えばいいでしょうか?また私に何かできることはありますか?」
という質問をいただきました。
「自分はひとり親家庭で育ったわけではないのですが、それでもあっとすくーるでボランティアはできますか?」という質問をいただいたことは過去にもあって、この質問は結構いただきます。
ただひとり親家庭で育ってないことで申し訳なさを感じるという質問をいただいたのは、これが初めてでした。
正直、これは難しい質問がきたなぁと思いました(笑)
自分に実体験がない部分なので、丁寧にお返事しないと上辺だけの言葉になってしまいます。
どうお返事したものかなぁと少しの間悩んだのですが、「あれ?そういえば同じような質問を以前受けたことがあったな」ということを思い出しました。
学校の先生が抱えていた葛藤
その質問を僕にしてくれたのは、箕面市の学校の先生でした。今はコロナで全くそんな機会はありませんが、飲みに行ったりするくらい仲のいい先生。
その先生から場面は忘れましたが同じようなことを聞かれました。
渡みたいに母子家庭で育ったわけでもない。学校の先生という仕事について収入も安定している。
一方で当事者性を持って、収入も十分とは言い難い状況でも子どもたちを支えてる渡みたいなやつもいる。
自分はこのままでいいのかな?みたいな内容だったと思います。
人間臭い、いい先生だなぁと思いました。
課題のある子どもたちのことをものすごく気にかけられており、保護者さんとも丁寧にコミュニケーションを取られる先生なので、いい先生であることは間違いないんですけどね^^
その時僕は20代前半?半ば?くらいだったと思うんですが、いくつか年上のその先生に生意気にもこんな風なお返事をしました。
「全然そのままでいいですよ!むしろ、そのままちゃんと幸せな人生歩んでください。みんなしんどくなったら、子どもたち支えるとか無理ですよ(笑)」
このエピソードを思い出したので、それをそのまま話しました。申し訳なく思う必要なんて一切ないし、安定した環境にあるのなら、それを十分に享受してください。
その上で時間に余裕があればボランティアという形で子どもたちをサポートする方法もあるし、大人になって時間に余裕はないけどお金に余裕があるってなれば寄付っていう形で応援する方法もあるよと伝えました。
無理なくできる形で子どもたちのサポートを
うまく伝わったかなぁとか、上辺だけの言葉になってないかなぁと多少不安だったのですが、なんと、その大学生が授業後に早速寄付で応援してくれたんです!!!
どこまで納得できる答えだったのかはわかりませんが、ほんの少しぐらいは響く言葉を届けられたのかなぁと。受け止めてくれた大学生に本当に感謝です。
以上、大学の授業にゲストでお邪魔した時のお話でした!
今回質問してくれた大学生のように「自分に何かできることはあるのかな?」と考えている方がおられましたら、7月31日にオンラインで開催するこちらのイベントにぜひお越しください^^
【7/31開催!】「ひとり親家庭の子どもたちを取り巻く問題」について理解を深める活動説明会
当日も僕が話をさせていただきます。皆様からのご質問に答える時間も取っていますので、どんなことができるのかを一緒に考えられたらと思っています^^