お知らせ
皆さんは、ワークや課題などで問題演習をしていて、こんなふうに感じたことはありませんか？
「宿題はこなしているのに、用語がなかなか覚えられない」
「分からない問題ばかりで退屈。赤ペンで答えを写して提出しているだけになっている」
「テストの点数に結びつかず、課題が無駄に思えてしまう」
その原因は、インプット中心の学習に偏り、
アウトプット（思い出す練習）が不足していることにあるかもしれません。
●テストで求められるのは「思い出す力」●
テストとは、「ノーヒントで答えを導く場面」です。
したがって、普段の勉強でも同じように「思い出す練習」を重ねておく必要があります。
この“思い出す力”を鍛える方法が、アクティブリコール（能動的想起）です。
アクティブリコールを伴う問題演習の３ステップ
STEP1：まずは自力で解いてみる
◇ 解説やまとめ等を見ずに(・・・)問題を解く
◇ 空欄だらけでもOK
◇ 赤ペンで答えを写さず(・・・・・・)、〇✕のみをつける
◇ 間違った解答には上から線を引いて消す（※消しゴムで消さない）
問題演習でついやってしまいがちなのは、「何かを見ながら解いてしまう」ことです。
確かに、ヒントがないと不安になりますが、
まとめを見ながらの演習は“勉強した気”になるだけで、実際にその知識は身についてはいません。
試験本番では、同じことはできませんよね。
そのため、
“空欄だらけの解答”こそが、今の自分の実力だと受け止めましょう。
ワークの一周目は「現状確認」と割り切り、すぐに丸つけへ進みます。
また、答えを色ペンで書くのも避けましょう。
空欄が埋まり、見た目では「やった感」が出ますが、これも学習効果はほとんど得られません。
STEP2：解答・解説を確認する
◇ 問題と答えを照らし合わせ、理解を深める
◇ 英単語や漢字は、裏紙に２〜３回書いて練習
◇ 分からない部分は先生に質問する
◇ 知らない語句は、辞書や教科書の索引から調べる
ここで大切なのは、「なぜその答えになるのか」を理解することです。
他人に説明できる程度に分かっていれば、理解は十分と言えます。
STEP3：間違えた問題のみ繰り返す
いよいよ解き直しの段階です。
１周目で誤答だった問題だけを、もう一度解きましょう。
空欄を残したスペースに、改めて解答を書き込みます。もしスペースが無ければ、上から付箋を貼り付けるといいでしょう。ノートに解き直しても構いません。
以上の、「解く → 解説を確認 → 間違えた問題だけ再挑戦 → 再チェック → 再々挑戦…」というサイクルを繰り返すことで、記憶は確実に定着していきます。
●宿題がそのまま“テスト勉強”になる●
また、この方法を実践すれば、課題をこなすこと自体がテスト対策につながります。
「点数が伸びない」「課題で手一杯で他の勉強ができない」
そんな人にこそ、効果的な方法です。
いきなり全てのページで、完璧に行う必要はありません。
まずは「章末まとめ」など、網羅的に学習内容を押さえられるページから試してみましょう。
少しずつ効果を実感できるはずです。
【おまけ】勉強を効率化する３つの工夫
① 制限時間を設ける
⇒ 目安時間が書いてあれば、参考にしましょう。
無い場合、どの教科でも片面１ページにつき12分がおすすめです。とにかく、時間をかけすぎないよう意識しましょう
② 分からない問題は一旦飛ばす
⇒ テスト本番でも、同じ判断力が求められます）
③ 長時間勉強を目標にしない
⇒ ダラダラと長時間勉強するよりも、集中して早く終わらせる方が効果的です。
そしてできた時間で、趣味など好きなことをしましょう！
効率よく学習を終えられれば、心に余裕も生まれます。
今は「勉強＝苦しい時間」になっている人も、これからは「成長を実感できる時間」に変えていきませんか？
まとめ
この勉強法は、アクティブリコール（能動的想起練習）という科学的に効果が立証された手法を、中高生にも実践しやすい形にしたものです。
一見すると地味な手法ですが、効果は非常に高く、長期記憶を強化し、応用力も高めることができます。
習慣化できれば、勉強時間を短縮しながら成績を上げることも十分可能です。
ぜひ、皆さんのこれからの自主学習に取り入れてみてくださいね。
ここまで読んで、「分かってはいるけれど、一人では続けられないかも」と感じた方もいるかもしれません。
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