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渡のお話
2020.7.7
子どもたちを襲う、見え辛い休校期間の影響

学校が再開し、子どもたちの日常は少しずつ戻ってきているように感じています。

 

そんな中、従来と全く同じ形ではありませんが、うちの中学生たちは学校でテストがありました。

 

ちらほら、その結果が返ってきているようです。

 

今日はそのテストの結果と絡めて1人の生徒の話をします。

 

順調に成績が伸びてきていたAくん

 

 

彼が塾に通い始めてからちょうど1年くらい経ちました。

 

来た当初の彼のテストの点数はよくて30点くらい。

 

来た当初の彼の授業を僕が担当したので、最初の感じと授業中のやる気のなさもよく覚えています(笑)

 

なんとかしてまずは塾に来ること、授業を受けること自体を楽しんでもらおうと思って、彼の好きな阪神タイガースの話を授業の前後にしていたことを思い出します。

 

ただ、生まれてないから知らないはずなのに、暗黒時代の阪神を知っているかのような諦めっぷりでした(笑)

 

「どうせ勝たれへん」

 

「ここから逆転されんねん」

 

ファンやのに、めっちゃネガティブでした。

 

ただ、そんな話から少しずつ仲良くなっていって、笑ってくれる回数も増えました。

 

「自習来るんやで!」

 

 

そうやって仲が良くなってきたので、いい意味で強引な関わりを試み始めました。

 

「もうすぐテスト前やから、部活休みなるよな?」

 

「うん」

 

「じゃあその期間は毎日学校終わったらここに来て自習することな!」

 

「えー!いやや!」

 

「おかんには言っとくから(笑)」

 

「ちょ、ほんまいややって!行かへん、絶対行かへん!」

 

と言って、部活が休みの期間になったらきちんと毎日来る、めちゃくちゃいいやつでした(笑)

 

わからない問題がくればイライラするし、「もうわからへん!」と不機嫌になる時もある子ですが、それでも素直な子だったので、他の講師も彼には粘り強く一生懸命関わってくれました。

 

その結果、当初は良くて30点だったその子の点数は、60点を取れるようになりました。

 

「初めてこんな点数取った」

 

はにかみながらそう言っていた彼の顔がすごくいい顔だったことを覚えてます。

それが、今から半年ちょっと前の出来事でした。

 

ガクンと落ちたテストの点数

 

 

最後のテストから、コロナの休校期間を経て久しぶりのテスト。

 

今日講師を通じて本人の点数を聞いたのですが、半年前からは想像できないくらい下がってしまってました。

 

学校がない間、僕らもオンライン自習室などで少しでもその穴を埋めようと頑張ってみたのですが、やはり対面との差は大きかったということなんだと思います。

 

今は対面での授業に戻していってますし、三密にならないように配慮して自習利用も再開していってますので、ここからなんとか巻き返せるように頑張ります。

 

とりあえず「自習に来ることな!」という講師の声かけに「行くのが面倒くさい」と舐めた返事をしてきているらしいので(笑)、強引に呼んでやろうと思います^^

 

ただ、これが見えにくいコロナの影響なんだろうなと思いました。

 

命に関わるようなことではないのでそこまで注目されることはないかもしれませんが、それまで少しずつ状態が改善していた子どもたちも一旦リセットされている可能性があります。

 

そうでなくとも、やはり休校期間でいろんなリズムが崩れて、力を入れて立て直しを図らないといけない子どもたちがいます。

 

本来であればそういう事情を考慮して、一人一人の事情に合わせた個別対応が必要だと思いますが、おそらく学校でそれをやるというのはマンパワー的にも非常に難しいと思います。

 

休校期間によって負の影響を受けた子どもたちをどう支えるのか。

 

ちょっと前には9月入学みたいな話もありましたが、そんな将来の話をする前に、とにかく今、目の前の1日1日をどうやって支えていくかということを真剣に議論しないといけない時期なのではないでしょうか。

 

僕の地元九州・熊本を豪雨が襲い、大きな被害が出ています。

世間の関心もそちらに向くと思いますし、これから来る自然災害に移っていくと思います。

 

そうした被災地の子どもたちにこそより手厚い支援をというのはもちろんなのですが、日本全体の子どもたちが災害級のダメージを受けているかもしれないということを僕らは頭に入れておかないといけない気がします。