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渡のお話
2020.11.18
ひとり親家庭の子育ての悩みPart8|「心の重荷だった年末年始」

ひとり親家庭で子どもを育てていたら、いろんな悩みにぶつかりますよね。

 

保護者の方1人だけでは、乗り越えることが難しい問題もたくさんあると思います。

 

この記事では、そうした保護者の方へのインタビューを通じて「これがあってよかった」「これのおかげでなんとかなった」というお話を紹介しています。

 

ぜひご覧ください!

 

支援やサポートが物足りなかった

 

 

渡:逆に当時の達拓に「こんなサポートしてくれたらなぁ」って思ったことってありましたか?

 

池:当時もいろんなところに行ってみたんです。相談機関にも行ってみたんですが、そしたら「NHKのあの番組見ました。」とか「あのときのあの子ですか!」みたいに言われたり(笑)

 

渡:え、すごい!有名人じゃないですか(笑)僕1回も言われたことないですよ・・・

 

池:(笑)話を戻すと、本人はやっぱり、そういうところで受ける支援やサポートが物足りなかったみたいなんです。対人関係も表向きはできる。だから、深い部分に踏み込んでくれる人を探してたんです。でも、その時はうまく見つけられなくて。結局自分で色々と考えてここに戻ってきたっていう感じです。

 

渡:戻ってきて、関口さん(当時大学院生の講師)との出会いがあり。

 

池:そうでしたね!感動的でしたあれは。

 

渡:一念発起して同志社に合格して。すごいですよね。高校中退して2年間勉強からは離れていた子が1年勉強して同志社行くんですもんね。そうそう、この話で思い出した。年末年始に講師の関口が達拓と尚弥を実家に連れて帰ってくれたじゃないですか?あれって、どうだったんですか?これも僕直接池田さんに感想を聞いたことがなくて。

 

心の重荷だった年末年始

 

 

池:うち、本当に困ってたんです。私年末年始関係ない仕事で、むしろフル出勤なんですよ。

 

当時はまだ下の子が小学生だったんですが、年末年始が本当にどうにもならなくて。

 

子どもを1日中家に放置するっていうことが、それも罪悪感に近いんですけど耐え難いもので。

「何のために仕事をしてるんだろう?」って心の重荷だったんです。

 

毎年もう正月が近づいてくるとどんよりなんです。

すごく嫌なんだけども、前のパパのところに行ってもらったりしたこともあって。

 

何かしらそうやって毎年乗り越えてきたんです。でも、あの時は本当にどうにもならなくて。私、六連勤だったんですよ(笑)

 

本当に気持ちも腐っていて、預け先も年末年始全部ストップしちゃうので。お盆とかはまだどこかしら空いてるところ探せるんですけど。本当になくて。

 

そのときに関口さんから「来ていいですよ」って。多分達拓が関口さんに相談したんだと思うんです。

 

気持ちを上手に汲んでくれた

 

 

しかも関口さんは本当に人の気持ちを上手に汲んでくれる方だったので、「センター直前合宿をやりましょう」って感じで、「達拓のためにやります」ってお誘いをしてくれて。

 

「何日から何日がお困りですか?何日間ならお預かりしても大丈夫ですか?」って聞き方をしてくれたので、出勤の間全部お願いをして。

 

今までうちの子どもたちって、年末年始は私がそういう精神状態なので一般家庭のお正月っていうものを全く知らずに育ってきてるし、親戚付き合いとかも大阪には全くないので。

 

他の家でどういうお正月を過ごしてるかって知らないんですよ。これも経験値の不足で、私はそれもすごく可哀想なことしちゃってるなと思ってたんです。

 

関口さんのご実家が神奈川県だったので、箱根駅伝を生で見ることができたりとかして。温泉にも連れて行ってもらって。

 

渡:めっちゃいいっすよね。僕も行きたかったですもん。引率の職員として(笑)

 

池:最高のお正月を味わって帰ってきました。「めっちゃ楽しかった!」って子どもが言ってて、心の重荷がパッと晴れたような気がしたんです。

 


 

インタビュー記事Part8、いかがだったでしょうか?

 

ひとり親家庭の保護者のリアルな気持ちを綴った過去記事もぜひご覧ください。

 

インタビュー記事Part1「私が持ってた罪悪感」

インタビュー記事Part2「気持ちはあっても助けてあげられない」

インタビュー記事Part3「ありのままのしんどさを受け止めてくれるところ」

インタビュー記事Part4「子どもを傷つけたいわけじゃない」

インタビュー記事Part5「私の罪悪感も薄れました」

インタビュー記事Part6「あれを私は求めていたんです」

インタビュー記事Part7「子どもが信頼してる人」

 

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