お知らせ
戻ってこれる場所で、あり続けるということ
この春、あっとすくーるを卒業した学生がいます。
4年間、子どもたちと向き合い続けてきた一人の講師。
その時間の中で出会った、忘れられない二人の生徒の話です。
初めて「頼られた」と思えた日

私が四年間、あっとすくーるで活動する中で、特に印象に残っている生徒が二人います。
一人は、当時中学三年生だった生徒です。
受験を見据え、「勉強を頑張りたい」と入ってきてくれました。
しかし、心身に不調があり、気持ちの揺れが大きい生徒でもありました。
日々の授業を通して感じたのは、ただ学習を進めるだけでなく、彼女が安心して過ごせる場所をつくることの大切さでした。
関わりを重ねる中で、彼女が初めて自分から悩みを打ち明けてくれたことがありました。
それまであまり踏み込んだ話をすることは多くなかったからこそ、
「信頼してくれたんだ」と気づいた瞬間でもありました。
とても嬉しかったことを、今でも覚えています。
それからは進路についても真っ先に相談してくれるようになり、
保護者の方には言いづらい本音も打ち明けてくれるようになりました。
そのたびに、
「できることは全部やりたい」
と心から思っていました。
同時に、強く感じたこともあります。
それは、私一人が支えになるのではなく、
「頼れる先はいくつもある」と伝えることの大切さでした。
関わり続けることの難しさ

そしてもう一人は、なかなか塾に足が向かなかった生徒です。
こまめに連絡を取ったり、授業内容を工夫したりしながら関わり続けました。
それでも、彼女の中で
「あっとすくーるに通う時間の優先順位」を上げることはできませんでした。
香水の強さや服装の変化から、不安定さを感じることはありました。
それでも、踏み込む勇気が持てない。
「これ以上言えば、来なくなってしまうかもしれない」
そんな迷いの中で、立ち止まってしまう自分がいました。
支援の難しさを、強く感じた経験です。
助けてほしいと思っているときと、そうでないとき。
その差によって、できることの幅は大きく変わってしまう。
それを、身をもって知りました。
それでも彼女とは、今も少しだけですが連絡が続いています。
状況が大きく変わらないまま時間が過ぎていることに、
無力さや悔しさを感じることもあります。
それでも思うのです。
あっとすくーるという場所が、
彼女にとっての「選択肢の一つ」であり続けてほしいと。
「居場所」であり続けるということ

四年間の活動を通して、強く実感したことがあります。
それは、
学力を伸ばすことだけが支援ではない、ということです。
うまくいくこともあれば、
思うようにいかないこともある。
それでも、関係を切らさずに関わり続けること。
その積み重ねが、
子どもたちにとっての「居場所」につながっていくのだと思います。
すぐに変わらなくてもいい。
離れてしまう時間があってもいい。
それでも、
「戻ってきてもいい場所がある」
そう思えること。
それ自体に、意味があるのだと思います。
【私たちが大切にしていること】
〇 ひとりに、とことん向き合う
うまくいく関わりだけではありません。
迷いながら、それでも目の前の一人に向き合い続けること。
その時間の中でしか、生まれない関係があります。

〇 「離れても、終わりではない」
通えなくなることもある。
距離ができてしまうこともある。
それでも、関係が完全に途切れるわけではありません。
いつでも戻ってこられる場所であり続けること。
それも、私たちの大切な役割です。
〇 ひとりにしないということ
一人の大人が抱え込むのではなく、
チームで関わり続ける。
「頼れる場所がいくつもある」
その状態をつくることを大切にしています。
保護者の皆様へ
「うちの子、本当にこのままで大丈夫なのかな」
そう感じる瞬間があるかもしれません。
関わっていても、変化が見えないとき。
距離ができてしまうとき。
不安になるのは、当然のことだと思います。
それでも、関係が続いていること自体に、意味があります。
あっとすくーるは、勉強を教えるだけの場所ではありません。
お子さんが、
「離れても、また戻ってこれる」
そんな場所であり続けることを大切にしています。
どんな状態であっても、
とことん寄り添い続けます。
ご寄付をご検討の皆様へ
皆様のご支援は、
こうした「すぐには結果が見えない関わり」を支えています。
うまくいく支援だけでなく、
悩み、迷いながら続ける時間。
関係が途切れそうになっても、
それでもつながり続けるための時間。
そのすべてが、子どもたちにとっての「居場所」になります。
一人の子どもにとって、
「いつでも戻れる場所がある」
そう思えることは、人生を支える大きな力になります。
これからも、その場所を守り続けるために。
温かいご支援を、どうかよろしくお願いいたします。









