お知らせ
私たちNPO法人あっとすくーるは、兵庫県のNPO法人と「あかし高校進学応援プロジェクト共同事業体」を立ち上げ、兵庫県明石市が実施する「あかし高校進学応援プロジェクト学習支援事業等支援業務委託」を受託しました。(受託期間:契約締結日の翌日から令和3年3月31まで)
今回の明石市の業務委託が非常に面白いものなので、それについて少し解説させていただきます!
給付型奨学金がセットになっている
実は、今回の学習支援事業の対象者は「高等学校等への進学を希望する『令和2年度 明石市給付型奨学金』の奨学生」となっています。
この給付型奨学金は、入学準備金として30万円(上限)、在学時支援金として毎月1万円を原則3年間支給する、明石市が新たに始める奨学金制度になります。
その給付型奨学金に採用された子どもたちのうち、希望者には受験までの間学習支援もセットで行いますよ、というものです。
学習支援だけではお金の問題が残り続けたり、逆にお金の問題をクリアできても学力の問題が残ったりということは多くありました。
これまで十分ではなかった進学面への支援に対して、一つの答えを出してくれたのが今回の明石市の事業だと思っています。
高校進学後も支援が続く
この事業が優れているところは、それだけではありません!
高校進学後も、引き続き専門の相談役(チューター)が、学習や学校生活、日常生活での悩み事などの相談を聞いて、高校生活のサポートも行います。
この専門の相談役、高校進学後に初めましての専門家が出てくるのではなく、学習支援の場で関係性を持ったスタッフが務めます。
一体どこまで当事者のことに理解があるのかと唸らずにはいられない設計です。
「受験まで残り短い期間の学習支援に効果があるのか?」と思われた方もいると思いますが、今回の明石市の学習支援には二つ役割があると思っています。
一つは、学力向上を含めた、受験までのサポートです。
時間が短いながらも、受験期間の精神的なプレッシャーまでケアしてくれるサポートがあるというのは本当に大きいことだと思います。
もう一つは、高校入学後を見据えた相談員との関係性構築です。
自分の受験期間をサポートしてくれて、自分のことも自分の背景のこともそれなりに理解してくれてる人が、高校進学後も相談に乗ってくれる。
これは非常におもしろい取り組みだと見ています。
さいごに
コロナによって、子どもたちそれぞれに影響が出ていると思います。
学習面はもちろん、日々の生活がより不安定になっている子どもたちも少なくないでしょう。
そうした子どもたちに「学び」だけでなく、受験期はもちろん、高校進学後も心の拠り所となるような「つながり」を届けていけるよう頑張ります!