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渡のお話
2020.9.29
ひとり親家庭の子育ての悩みPart1|「私が持ってた罪悪感」

先日、塾が始まった最初の時期から通ってくれていた子で、今はうちで大学生ボランティアとして関わってくれている子から「内定もらった!」と報告がありました。

 

ひとり親家庭であることで人生を諦めていた子をこうして社会に送り出すまでに10年かかりましたが、こういう日を迎えられて本当によかった。

 

それを受けて、この10年分のいろんなお話を彼のお母さんに聞いてみたいと思って、お仕事でお忙しい中無理を言ってインタビューをさせていただきました。

 

何回かに分けて発信する予定ですが、今回はそのPart1です。

 

1人目の塾生が社会人に

 

 

渡:ちょうど達拓(池田達拓。渡塾開校時に来てくれた最初の生徒。当時中学2年生)が就職決まったじゃないですか?その報告を聞いて、じーんとくるものがあったんですよ。ちょっと泣きそうになったというか、色々こみ上げてくるものがあって。

 

「そっかぁ。10年かかったんだぁ。」と思ったんです、一番最初に会った時中学2年生だった男の子が社会に出るまで。それで、この10年を池田さんと一緒に振り返りたいなと思って、今回お願いをさせていただきました(笑)。

 

まずは、彼が内定をもらったことについてお気持ちを聞いてもいいですか?

 

池田さん(以下、池):とりあえず3ヶ月もったらいいかなって(笑)ボーナスもらって、働くことの喜びとか感じてもらえたらいいかな。1年続いたらお祝いしようかなって思ってます(笑)

 

ぬかよろこびはもうしないって決めてるので(笑)子どものペースがあると思うので、逆に親が焦ってそのペースに巻き込んじゃないけないってことを10年かけて学びました。達拓は丑年なので、「こいつは牛の歩みなんだ」と思って(笑)

 

渡:なるほど(笑)なんだかんだ大学も、進級が危ない時期もあったと思うんですけど気づけば卒業まであとちょっとですよね。

 

池:そうですね、あと半年ですね。

 

渡:この間塾で達拓と喋ってて、なんかあと10何単位か残ってるみたいなんですよ。4年の後期で10何単位残ってるのは多いと思うんですけど、僕同じタイミングで34単位残ってたんですよ(笑)あっとすくーる始めた影響で(笑)

 

10何単位だったら全然いけるよって話をしてました。レベルの低い「いや俺はこうだったから」みたいな(笑)

 

生活感があっていい

 

 

池:そういう話をできるのがいいですよね。生活感があっていいんですよ。ここは学習塾とはいえ、生活もひっくるめて居場所っていう。

 

寄り添っていただくっていうと月並みな言葉になりますけど、それはどういうことかっていうと「ここでの生活」っていう感じになるのかなと。

 

渡:その辺も含めて、10年前のことから振り返ってお話を伺いたいんですけど。2010年の12月に塾を開いて、最初の生徒の1人として達拓が通ってきてくれて。あいつが中学2年生、僕もまだ21歳で。若かったなぁ(笑)

 

池:キラキラでしたね(笑)

 

渡:あの時、塾に達拓を通わせようと思われた経緯みたいな部分から伺ってもいいですか?

 

池:当時達拓は離婚してまだ1年ちょっとくらいの時期で、そのころは不登校だったので、この子将来大丈夫なのかな。勉強ついてくついてかないっていうより、社会から存在がなくなっちゃうんじゃないかっていうくらい。

 

しかも私も離婚した直後だったので生活も支えないといけなくて、下の子もまだ小さくって。達拓に対しては罪悪感もあり。気持ちがずいぶん萎えてたんです。

 

そんな時に渡先生がのびやかネット(シングルマザーの当事者の方々の集まり)に訪ねてきてくださって。「救世主だな」と思ったんです(笑)

 

渡:当時まだ何もやってないですよ!(笑)こんなことやりたいなくらいのレベルで。

 

私が持ってた罪悪感

 

 

池:いやもうおすがりしましたよ。ぜひうちの子に会ってやってください!って。あの時は私も頑張りました。引きこもりなんで達拓は家からほとんど出なかったんだけど、拝み倒して。

 

「1回でいいから渡さんに会ってください!」って達拓に(笑)

 

ちょうど石川遼選手が活躍してた時期だったので、石川遼くんに似ている爽やかなお兄さんだからぜひ会ってって言って。

 

渡:僕その話を達拓から聞いたんですよ。お母さんから石川遼くんみたいな人だからって聞いたって。僕ね、何割が悪意なんだろうってすごい気になってて(笑)どう見ても石川遼くんみたいな爽やかさないですもん。

 

池:悪意なんてないですないです(笑)若い人のエネルギーと、若いからできる希望とか想いとか、そういうのが眩しいくらいで。しかも知的でね。

 

渡:勉強だけはできたんです(笑)

 

池:私がもってた罪悪感を解消するにはこの人に何がなんでも繋げなければ!と思って頑張りました。

 


インタビュー記事Part1、いかがだったでしょうか?

この記事の続きはこちらです!

 

インタビュー記事Part2「気持ちはあっても助けてあげられない」

インタビュー記事Part3「ありのままのしんどさを受け止めてくれるところ」

 

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あっとすくーる代表 渡 剛